2008年5月24日土曜日

システムとロールプレイと経験点と−そのいち

そのいち、と題打ったからには同じ内容に関する記事を何回か書くつもり、ってことで。

 以前から考えていたこと。

TRPGを真面目に遊ぶ、っていうのはどういうことだろう?

ということ。

これは個人によって差が当然あることだと考えています。
では、自分なりに、真面目に遊ぶ、というのはどういうことか?と考えた時にシステムによって姿勢は異なるという事に達したので、システム毎に記事を書いていこうかな、と思ったわけです。

まず、話がややこしくならないように私のロールプレイに対する定義を。

ロールプレイとは、当該システムがプレイヤーキャラクターに対してルールブック内により要求している要素(役割)を演じる(プレイ)ことを指す

つまり、私の考え方はロールプレイと呼ばれる範囲はシステムによって違うということです。

 ということで、本編へ行きましょう。
第一回はなじみ深い『ソード・ワールド』

まず、第一に考えなくてはいけないこと。

システムはどういった遊び方を想定しているのか?


プレイヤーキャラクター(以下PCと略す)は『冒険者』と呼ばれます。
そして、経験点のシステムは完全版ならば278頁に概要が記載されています。
それによると
・使命達成
・モンスターとの戦闘
・成功ロール(1ゾロ)
・特別ボーナス
の4つがあげられています。

 この中でもっとも比重が大きいのは『使命達成』の経験点であり、使命達成時には1000点、失敗時には500点という規定があります。
つまり、このシステムはPC達が何らかの使命を達成することを目的としていると言って良いでしょう。
ルールブックは見せかけの使命と本当の使命に相違があっても構わない、とも規定しています。
ただし、見せかけの使命と本当の使命がほぼ同一ならば…たとえば護衛依頼である場合…護衛対象を護りきった場合、たとえ途中でGMが戦闘を挟んで、そしてその戦闘でPC達が撤退を選択したとしても『護衛対象を護る』という使命は果たした、つまり使命達成と判断するのが筋と私は考えます。

…たとえ、それがGMが予想した展開と違っていても、です。
シナリオ的には失敗だったことと、使命が失敗したこととは切り離して考えるべきであると私は考えます。
戦闘にも打ち勝って、かつ護衛対象を守り切ったのならば4番目の特別ボーナスを上乗せする、という形式の方がすっきりすると思うのです。

システムはPCに何を要求しているのか?


つまり、『ロールプレイの範囲はどこまでか?』ということです。
完全版ならば「ようこそ”ソード・ワールド”へ!」の頁に以下の文言が書かれています。
”冒険者”と呼ばれる者たちが、剣をふるい、魔法の技を駆使して危険に立ち向かい、苦難を切りぬけてその対価として報酬を得る世界、それがフォーセリアです。

次に、11頁に次の文言があります。
一般の人間にとって虎は脅威的な怪物でしょう。しかし、『ソード・ワールドRPG』が扱う英雄たちは、虎と互角か、それ以上に戦うことが可能です。


この二つの文章からシステムはPCに対し、次のことを求めていることが推測できます。

PCは危険に立ち向かうことを生業とする『英雄候補』である

つまり、ロールプレイの第一は
英雄あるいは英雄候補としてふさわしいと思われる振る舞いをすること
となるでしょう。
あとはあまり難しく考えることはありませんね。
人間ではない種族の場合は種族の解説ページに書いてある種族毎の特徴をふまえた振る舞いをすること
各PCが所持する技能に合わせて『冒険者技能の説明』に書かれている文言をふまえた振る舞いをすること

この3項目を、私は『ソード・ワールドRPG』におけるロールプレイである、と考えます。
その他のPCを生き生きとして見せる為の脚色は上に挙げた3つと矛盾しないならば自由にしてよいでしょう。

システムが要求している範囲を満たすならば、あとはどのように遊ぼうとそれは『真面目に遊んでいる』ことになると、そう私は考えています。

まとめ


『ソード・ワールドRPG』を真面目に遊ぶために踏まえるポイントは…

・PCは(GMが設定した)何らかの使命を達成すること。GMはPCに対し何らかの使命を与えること。
・PCは英雄あるいは英雄候補としてふさわしい行動をすること。
・PCは種族の特徴をふまえて行動すること。
・PCは己の所持する技能に基づいて行動すること。

以上4点、ということになる、と私は結論します。
繰り返しになりますが、上の4点をおさえている限り、あとはどのように遊ぼうと、それはPLとGMの自由というものです。

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